近代に始まる欧米型の資本・資源集約的工業化,20世紀後半における東アジア型の労働集約的工業化は,今日グローバルな課題に直面している.温帯型パラダイムを超え熱帯型発展径路にもとづく生存基盤の再構築が求められている.人類史をさかのぼり,環境・技術・制度のダイナミクスを検討し,これからの発展径路がもつ潜在力を探りだす.
杉原 薫(すぎはら かおる)[序章,第5章]
京都大学東南アジア研究所教授,京都大学グローバルCOEプログラム「生存基盤持続型の発展を目指す地域研究拠点」拠点リーダー.専攻:近代経済史.
京都大学経済学部卒,東京大学大学院経済学研究科博士課程修了.経済学博士.大阪市立大学経済学部助教授,ロンドン大学東洋アフリカ学院歴史学部上級講師,大阪大学大学院経済学研究科教授を経て現職.主要著作に,『アジア間貿易の形成と構造』(ミネルヴァ書房,1996年),『アジア太平洋経済圏の興隆』(大阪大学出版会,2003年),Japan, China and the Growth of the Asian International Economy, 1850—1949(編,Oxford University Press, 2005),『地球圏・生命圏・人間圏—持続的な生存基盤を求めて』(共編,京都大学学術出版会,2010年).
脇村 孝平(わきむら こうへい)[第2章,第12章]
大阪市立大学大学院経済学研究科教授.専攻:アジア経済史.
大阪市立大学経済学部卒,インド・デリー大学デリー・スクール・オブ・エコノミクス博士課程留学,大阪市立大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得退学.経済学博士.大阪市立大学経済学部助手,助教授,ロンドン大学東洋アフリカ学院在外研究員を経て現職.主要著作に,『飢饉・疫病・植民地統治—開発の中の英領インド』(名古屋大学出版会,2002年),『帝国とアジア—長期の19世紀』(共編著,世界思想社,2009年)『ワークショップ社会経済史』(共著,ナカニシヤ出版,2010年).
藤田 幸一(ふじた こういち)[第8章]
京都大学東南アジア研究所教授.専攻:アジア農業・農村開発論.
東京大学農学部農業経済学科卒,東京大学大学院農学研究科修士課程修了.農学博士.農林水産省農業総合研究所研究員,東京大学農学部助教授,京都大学東南アジア研究所助教授を経て現職.JICA長期専門家としてバングラデシュ(1992—94),ミャンマー(2001—02)に滞在.主要著作に,『バングラデシュ 農村開発のなかの階層変動』(京都大学学術出版会,2005年),『ミャンマー以降経済の変容』(編著,アジア経済研究所,2005年),“Worlds Apart: Peasants in Japan and Agricultural Laborers in Bangladesh”, International Journal of South Asian Studies, 2.
田辺 明生(たなべ あきお)[終章]
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科教授,同研究科附属現代インド研究センター長.専攻:歴史人類学,南アジア地域研究.
東京大学法学部卒業,東京大学大学院総合文化研究科博士課程退学.博士(学術).東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所助手,京都大学人文科学研究所助教授などを経て現職.主要著作に,The State in India: Past and Present(共編,Oxford University Press, 2006),『南アジア社会を学ぶ人のために』(共編,世界思想社,2010年),『カーストと平等性—インド社会の歴史人類学』(東京大学出版会,2010年,国際開発研究・大来賞,発展途上国研究奨励賞).
[著者紹介](執筆順)
アルフレッド・W・クロスビー(Alfred W. Crosby)[第1章]
テキサス大学オースティン校名誉教授.専攻:環境史.
主要著作に,The Columbian Exchange: Biological and Cultural Consequences of 1492 (Greenwood, 1972), Ecological Imperialism: The Biological Expansion of Europe, 900—1900(Cambridge University Press, 1986. 佐々木昭夫訳『ヨーロッパ帝国主義の謎—エコロジーから見た10〜20世紀』岩波書店,1998年),The Measure of Reality: Quantification and Western Society, 1250—1600(Cambridge University Press, 1997. 小沢千重子訳『数量化革命—ヨーロッパ覇権をもたらした世界観の誕生』紀伊國屋書店,2003年),Throwing Fire: Projectile Technology Through History (Cambridge University Press, 2002. 小沢千重子訳『飛び道具の人類史—火を投げるサルが宇宙を飛ぶまで』紀伊國屋書店,2006年),Children of the Sun: A History of Humanity’s Unappeasable Appetite for Energy (W. W. Norton, 2006).
斎藤 修(さいとう おさむ)[第3章]
一橋大学名誉教授.専攻:比較経済史・歴史人口学.
慶應義塾大学経済学部卒.経済学博士.慶應義塾大学経済学部助教授,一橋大学経済研究所助教授,教授を経て現職.主要著作に,『比較史の遠近法』(NTT出版,1997年),『比較経済発展論』(岩波書店,2008年),“Historical Demography: Achievements and Prospects”, Population Studies, 50(3), “The Frequency of Famines as Demographic Correctives in the Japanese Past”, Famine Demography (Oxford University Press, 2002).
松林 公蔵(まつばやし こうぞう)[第4章]
京都大学東南アジア研究所教授.専攻:フィールド医学,老年医学,神経内科学.
京都大学医学部卒.医学博士.浜松労災病院神経内科・医員,天理よろづ相談所病院神経内科・医員,京大神経内科・医員,高知医科大学老年病科・助手,講師,助教授を経て現職.主要著作に,『長寿伝説の里』(共編,高知新聞社,1992年),『インカの里びと』(共編,高知新聞社,1995年),『登山の医学ハンドブック』(杏林書院,2009年)『生老病死のエコロジー・チベット・ヒマラヤに生きる』(共著,昭和堂,2011年).
田中 耕司(たなか こうじ)[第6章]
京都大学学術研究支援室・次世代研究者育成センター特任教授.専攻:東南アジア地域研究(熱帯環境利用論).
京都大学大学院農学研究科博士課程中退.京都大学農学部 / 東南アジア研究センター助手・助教授・教授,同東南アジア研究所 / 地域研究統合情報センター教授を経て,2010年京都大学を停年により退職.主要著作に,『稲のアジア史』(共編著,小学館,1987年),『講座 文明と環境第10巻 海と文明』(共編著,朝倉書店,1995年),『講座 人間と環境 第3巻 自然と結ぶ—「農」にみる多様性』(編著,昭和堂,2000年),『講座「帝国」日本の学知 第7巻 実学としての科学技術』(編著,岩波書店,2006年).
ケネス・ポメランツ(Kenneth Pomeranz)[第7章]
カリフォルニア大学アーバイン校教授.専攻:中国史,環境史.
主要著作に,The Making of a Hinterland: State, Society, and Economy in Inland North China, 1853—1937 (University of California Press, 1993), The World that Trade Created: Society, Culture and the World Economy, 1400 to the Present (M. E. Sharpe, 1999), The Great Divergence: China, Europe, and the Making of the Modern World Economy (Princeton University Press, 2000), The Environment and World History(編,University of California Press, 2009).
甲山 治(こうざん おさむ)[第7章翻訳]
京都大学東南アジア研究所准教授.専攻:水文学,土木工学.
京都大学工学部卒,京都大学大学院工学研究科博士課程修了.博士(工学).山梨大学工学部研究員,京都大学防災研究所研究員,京都大学東南アジア研究所特定助教を経て現職.
石坂 晋哉(いしざか しんや)[第7章翻訳]
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科客員研究員,人間文化研究機構地域研究推進センター研究員.専攻:南アジア地域研究,環境社会学.
国際基督教大学教養学部卒,弘前大学大学院人文社会科学研究科修士課程修了,京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了.博士(地域研究).
大鎌 邦雄(おおかま くにお)[第9章]
東北大学名誉教授.専攻:日本農業史,農業経済学.
北海道大学農学部卒,北海道大学大学院農学研究科博士課程単位取得退学.博士(農学).農林水産省農業総合研究所研究員,東北大学大学院農学研究科教授を定年退職.主要著作に,『行政村の執行体制と集落』(日本経済評論社,1994年),『戦後日本の食料・農業・農村 第1巻 戦時体制期』(共著,農林統計協会,2003年),『日本とアジアの農業集落』(共著,清文堂,2009年).
生方 史数(うぶかた ふみかず)[第10章]
岡山大学大学院環境学研究科准教授.専攻:資源経済学,生態政治学.
京都大学農学部卒,京都大学大学院農学研究科博士課程修了.博士(農学).日本学術振興会特別研究員,東南アジア研究所特定助教を経て現職.主要著作に,『熱帯アジアの人々と森林管理制度』(共編著,人文書院,2010年),主要論文に,“Forest Sustainability and the Free Trade of Forest Products: Cases from Southeast Asia”,Ecological Economics, 50(1—2)(共著),「プランテーションと農家林業の狭間で—タイにおけるパルプ産業のジレンマ」『アジア研究』5(2),「コモンズにおける集合行為の2つの解釈とその相互補完性」『国際開発研究』16(1).
岩本 純明(いわもと のりあき)[第11章]
東京農業大学教授.専攻:日本農業史(近現代).
東京大学農学部卒,東京大学大学院農学系研究科博士課程単位取得退学.農学博士.鹿児島大学農学部助教授,東京大学大学院農学・生命科学研究科教授を経て現職.主要著作に,『戦後日本の食料・農業・農村—戦後改革・経済復興期I』(共編著,農林統計協会,2010年),主要論文に,「戦後日本の農地慣行と農地規範」『20世紀日本の農民と農村』(東京大学出版会,2006年),「林野資源管理と村落共同体—国有林野経営と地元利用」『日本とアジアの農業集落—組織と機能』(清文堂,2009年).
籠谷 直人(かごたに なおと)[第12章]
京都大学人文科学研究所,大学院地球環境学堂教授.専攻:アジア経済史.
大阪市立大学経済学部卒,一橋大学大学院経済学研究科博士後期課程研究指導認定退学.経済学博士.愛知学泉大学経営学部講師,名古屋市立大学経済学部助教授を経て現職。主要著作に,『アジア国際通商秩序と近代日本』(名古屋大学出版会,2000年).
島田 周平(しまだ しゅうへい)[第13章]
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科教授.専攻:アフリカ地域研究,人文地理学.
東北大学理学部卒.理学博士.アジア経済研究所調査研究員,東北大学理学部助教授,立教大学文学部助教授・教授,東北大学大学院理学研究科教授,京都大学大学院人間・環境学研究科教授を経て現職.主要著作に,『地域間対立の地域構造—ナイジェリアの地域問題』(大明堂,1992年),『アフリカ 可能性を生きる農民』(京都大学学術出版会,2007年),『現代アフリカ農村—変化を読む地域研究の試み』(古今書院,2007年).
小杉 泰(こすぎ やすし)[第14章]
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科教授(持続型生存基盤論担当・同附属イスラーム地域研究センター長).専攻:イスラーム学,中東地域研究,比較政治学,国際関係学,比較文明学.
エジプト国立アズハル大学イスラーム学部卒.博士(法学).国際大学中東研究所主任研究員,英国ケンブリッジ大学中東研究センター客員研究員,国際大学大学院(国際関係学研究科)教授などを経て現職.主要著作に,『現代中東とイスラーム政治』(昭和堂,1994年),『ムハンマド—イスラームの源流をたずねて』(山川出版社,2002年),『現代イスラーム世界論』(名古屋大学出版会,2006年),『「クルアーン」—語りかけるイスラーム』(岩波書店,2009年),『イスラーム 文明と国家の形成』(京都大学学術出版会,2011年).
评分
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这本关于历史中热带生存圈的著作,着实让人眼前一亮。作者以一种极其细腻的笔触,将我们带入了一个个看似遥远,实则与我们息息相关的历史片段。我尤其欣赏它在处理那些边缘化、被主流历史叙事所忽略的群体和经验时的那种深切关怀。比如,书中对早期殖民地贸易路线中,那些默默无闻的搬运工、接驳者所展现的生活图景的描绘,简直是活灵活现。他们如何在极端的气候、陌生的文化背景下,凭借着近乎本能的生存智慧,构建起自己的生存网络,这不仅仅是历史的记录,更像是一部关于人类韧性的史诗。它没有那种宏大叙事的架子,而是扎根于具体的、有血有肉的生活细节之中,让人在阅读时,仿佛能闻到那些热带港口潮湿的空气,感受到阳光炙烤下的汗水与辛劳。这种“微观历史”的切入点,为理解全球化进程中的底层逻辑提供了全新的视角。
评分这本书的语言风格是极具个人色彩的,它不像传统学术著作那样刻意保持距离感,反而带着一种近乎诗意的探寻。它在描述自然环境时,运用了大量丰富的感官描写,使得那些地理名词不再是冰冷的坐标,而是充满了生命力的景观。举例来说,书中对某一特定时期,某条河流三角洲湿地生态系统如何被意外引入的外来物种所改变的描绘,其详尽程度令人叹服。它不仅分析了物种迁移的经济动因,更深入剖析了当地居民在食物链、宗教信仰乃至社会结构层面受到的潜移默化影响。这种跨学科的融合处理,避免了将环境史写成枯燥的生态报告,而是将其提升到了社会文化变迁的层面。对于那些习惯于平铺直叙历史的读者来说,这种跳跃式的、带有强烈意象的写作方式,可能会需要一定的适应时间,但一旦沉浸其中,便难以自拔。
评分读完这本书,我有一个非常强烈的感受,那就是历史叙事往往是干燥和僵硬的,而这本书则像是一股清新的、带着泥土和植物芬芳的风,吹散了那些陈旧的灰尘。叙事结构上,作者展现出高超的驾驭能力,它并非线性时间推进,而是通过一系列看似不相关的“热带节点”进行跳跃式的考察,但最终又奇妙地汇聚成一个宏大的主题——人类面对环境的适应与抗争。我特别喜欢它探讨“技术移植”的部分,那些欧洲人带来的“先进”技术在热带雨林中水土不服,最终如何被本土的知识体系所改造、吸收,甚至彻底颠覆。这种文化与环境之间的动态博弈,远比教科书上描写的单向度的技术输出要复杂得多。它挑战了我们对“进步”的固有认知,促使我们重新思考,在特定地理环境下,什么才是真正的“有效生存策略”。
评分我必须承认,这本书的某些章节在专业性上达到了令人咋舌的深度,这表明了作者在史料挖掘上的非凡毅力。我特别注意到其中关于特定热带区域疾病传播模式的考据部分。作者似乎挖掘了大量未曾公开的医疗档案、私人信件,甚至包括一些口述历史的碎片,来重构十九世纪末期,不同族群间疾病交互感染的复杂路径。这绝非易事,因为很多记录本身就带有强烈的偏见和语焉不详。然而,作者通过交叉比对,构建出了一个极具说服力的推论链条。这种扎根于细微证据、层层递进的论证方式,体现了作者严谨的学术态度。对于我这个非专业历史研究者来说,阅读这部分内容是既有挑战性又极富启发性的,它让我意识到,历史的真实往往深藏于那些最不起眼的角落,需要极大的耐心和智慧才能将其提取出来。
评分这本书最让我感到震撼的,或许是它对“边缘”视角的不断强调与肯定。它似乎在有意识地避开那些描绘帝国权力核心如何运作的经典叙事,而是聚焦于那些被权力挤压到缝隙中的生命如何自我组织、如何通过非正式的网络来维持其存续。例如,书中关于海上漂泊的劳工社群如何建立起一套超越国界的互助体系的描述,那种在极端不确定性中孕育出的社群秩序感,着实令人动容。它描绘的不是被动的受害者,而是主动的“生存工程师”。这种叙事转向,为我们理解当代全球流动性背后的历史根源,提供了深厚的文化土壤。它提醒我们,历史的驱动力,有时并不在于那些签署条约的国王或总统,而在于那些为了明天能吃上一口饭、能躲过一场瘟疫而努力挣扎的普通人所汇聚成的集体智慧。
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