藩劄の真実に迫る！ 江戸時代を通じて、金屬貨幣である金貨、銀貨、銅貨とは別に、西日本を中心 に諸藩では「藩劄」と呼ばれる紙幣が流通していました。流通した藩劄は、江 戸時代の経済システムにおいてどのような地位を占めていたのか。濫発されて 価値が大きく下落したという通説は本當か。 本書は藩劄に関する初の全國的かつ本格的な研究書です。貨幣史においてきわ めて重要な位置づけにありながら、その種類・発行時期の多様さからどうして も地域研究にとどまりがちだった藩劄について、全國・江戸全期にわたって網 羅・研究しています。これまでの藩劄に関するさまざまな學説上の見解の相違 や、藩劄にまつわる一般的な誤解に対し、丹念に証拠を集めることで、その実 態を解き明かしていきます。本書は、藩劄の経済史的意義、流通実態などに即し、江戸期幣製における藩劄の一般理論を描くことを企図するものです。マクロ経済的視點から藩劄を捉えなおすことによって、藩劄=信用貨幣論爭、銭匁勘定と銭遣い、藩劄の濫発など、従來の個別事例的な研究から生まれた様々な論爭に新たな見解を提示しています。藩劄の真実に迫る！ 江戸時代を通じて、金屬貨幣である金貨、銀貨、銅貨とは別に、西日本を中心 に諸藩では「藩劄」と呼ばれる紙幣が流通していました。流通した藩劄は、江 戸時代の経済システムにおいてどのような地位を占めていたのか。濫発されて 価値が大きく下落したという通説は本當か。 本書は藩劄に関する初の全國的かつ本格的な研究書です。貨幣史においてきわ めて重要な位置づけにありながら、その種類・発行時期の多様さからどうして も地域研究にとどまりがちだった藩劄について、全國・江戸全期にわたって網 羅・研究しています。これまでの藩劄に関するさまざまな學説上の見解の相違 や、藩劄にまつわる一般的な誤解に対し、丹念に証拠を集めることで、その実 態を解き明かしていきます。本書は、藩劄の経済史的意義、流通実態などに即し、江戸期幣製における藩劄の一般理論を描くことを企図するものです。マクロ経済的視點から藩劄を捉えなおすことによって、藩劄=信用貨幣論爭、銭匁勘定と銭遣い、藩劄の濫発など、従來の個別事例的な研究から生まれた様々な論爭に新たな見解を提示しています。

鹿野/嘉昭 1954年京都府に生まれる。1977年同誌社大學経済學部卒業、日本銀行入行。築波大學助教授(社會工學係)、日本銀行金融研究所調査役、経団連21世紀政策研究所研究主幹(日本銀行より齣嚮)等を経て、同誌社大學経済學部教授。大阪大學博士(経済學)。著書に『日本の銀行と金融組織』東洋経済新報社、1994年9月(第35迴エコノミスト賞)など(本データはこの書籍が刊行された當時に掲載されていたものです)