目次
シリーズ刊行の辭 國分良成
序章 対日政策と廖承誌―― 分析の視座 王 雪萍・杉浦康之
はじめに
Ⅰ 先行研究について
Ⅱ 本書の構成
第1部 廖承誌と廖班―― 人と組織
第1章 廖承誌と廖班の対日業務擔當者 王 雪萍
はじめに
Ⅰ 廖承誌の革命人生
Ⅱ 実務統括者廖承誌の見えざる日本観
Ⅲ 戦後中國の対日業務指導體製
Ⅳ 対日業務擔當者の育成
おわりに
第2章 日本人引揚と廖承誌
―― 廖班の形成・展開とその関與 大澤武司
はじめに
Ⅰ 日本人管理・教育工作と廖班の源流
Ⅱ 後期集団引揚の始動と廖班の形成
Ⅲ 後期集団引揚の展開と廖班
Ⅳ 後期集団引揚の終結と廖班の製度化
おわりに
第3章 中國の対日経済外交と廖承誌の役割
―― 実務統括・政治的調整・象徴 山影 統
はじめに
Ⅰ 戦後の新たな対日関係の構築
Ⅱ 日中経済関係の発展
Ⅲ 「以民促官」の限界
Ⅳ 対日関係の再構築
おわりに
第4章 中國の対日政策における留日學生・華僑
――人材確保・対日宣伝・対中支援 王 雪萍
はじめに
Ⅰ 中國政府と留日學生・華僑団體の関係
Ⅱ 中國の対日業務における留日學生・華僑の役割
おわりに
第2部 廖班の対日工作をめぐる中國・日本・國府の攻防
第5章 知日派の対日工作
―― 東京連絡事務処の成立過程とその活動を中心に 杉浦康之
はじめに
Ⅰ 戦後日中関係における通商代錶部/貿易事務所問題の歴史的経緯
Ⅱ 東京連絡事務処の対日工作の胎動
Ⅲ 日中國交正常化における東京連絡事務処の役割
おわりに
第6章 日本から見た廖承誌の対日工作―― 自民黨親中國派を中心に 井上正也
はじめに
Ⅰ 廖承誌と自民黨親中國派の形成
Ⅱ LT貿易の成立
Ⅲ 拡大する「半官半民」関係
Ⅳ 廖承誌なき日中関係
Ⅴ 日中國交正常化
おわりに
第7章 廖承誌の対日工作と中華民國
―― LT貿易協定・廖承誌訪日を中心に 戴 振豊(翻訳:杜崎群傑)
はじめに
Ⅰ LT貿易協定に関する日華の外交交渉
Ⅱ 「榖振海」と「山田武雄」の地下情報活動
Ⅲ 廖承誌の訪日への中華民國の対策
おわりに
第3部 現代中國から見る廖承誌とその時代
第8章 周恩來と廖承誌―― 中國革命から中日友好へ 鬍 鳴
はじめに
Ⅰ 廖承誌と周恩來との信頼関係の礎
Ⅱ 廖承誌の保護者・周恩來
Ⅲ 周恩來・廖承誌の対日外交活動の特徴―― 中日関係発展への示唆
第9章 「廖承誌時代」をどう理解するか―― 戦後中日関係の情報政治學
劉 建平(翻訳:大澤武司・山影 統)
はじめに
Ⅰ 戦後中日関係におけるイシューの設定―― 情報の意義と権力メカニズム
Ⅱ 「人民友好」という言説創造・利益実現のメカニズム
Ⅲ 「日本人民」と國傢間政治
―― 情報戦による「人民外交」神話の崩壊
おわりに―― 中日関係の「新時代」は始まったのか?
終章 知日派の役割―― 21世紀の日中関係への示唆 編集委員會
Ⅰ 中國の対日政策における知日派の役割
Ⅱ 知日派と自民黨親中國派の共演
Ⅲ 中國人研究者における戦後対日政策への評価
―― 正統的解釈と「修正主義的」解釈
補遺 中國の外交官から見た廖承誌
補遺1 中國外交部日本処元処長・丁民氏が語る廖承誌
整理・解題:王 雪萍・井上正也
Ⅰ 対日業務組織の構築と外交部
Ⅱ 文化大革命前期の対日業務
Ⅲ 日中國交正常化交渉をめぐって
Ⅳ 日中國交正常化後の対日外交業務
Ⅴ 中國政府の日本情報収集と伝達方法
Ⅵ 対日業務擔當者の育成
Ⅶ 部下から見る上司としての廖承誌
補遺2 周恩來ら中國指導者の通訳・周斌氏が語る廖承誌
整理・解題:大澤武司
Ⅰ 対日政策機構と廖承誌
―― 國務院外事辦公室日本組を中心として
Ⅱ 人間・廖承誌の魅力―― その実像に迫る
主要參考文獻
あとがき 王 雪萍
索 引
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收起)