"ナプキン先生"こと小野清美が、月経処理の歴史的背景から最新の開発技術までを平
易に語る。以下の四部からなる。
【PART1 世界史からみた月経処理の歴史】
現存する最古の生理用品は、エジプトのミイラの膣から発見されたタンポンであ
る。しかしそれはむしろ避妊や性病予防の意味合いが強かった。経血処理としての生
理用品が誕生したのは、女性が、従来は男性の仕事とされていた職種に進出した第一
次大戦期である。従軍看護婦が、包帯の繊維が経血の吸収に適していると気づいたこ
とにより、ナプキン、ついでタンポンが生産されるようになった。
【PART2 日本の生理用品の歴史】
日本では生理用品として紙が使われていた。江戸時代には絹織物を裂いて棒状にし
たタンポンも遊女のあいだなどで使われたようだ。明治になると脱脂綿が使われる。
明治時代にはビクトリヤやフレンドなどの月経帯も開発された。戦前戦中は物資不足
のため生理用品も影響を受け、また、栄養不足による無月経も深刻だった。
【PART3 アンネナプキン物語】
1961年に日本に華々しく登場したのがアンネナプキンである。弱冠二十代半ばの女
性社長による開発である。名前は『アンネの日記』の作者であるアンネ・フランクか
らとられた。このアンネナプキン開発の影には社長、社員による努力がある。
また、1980年代後半からはサニタリーボックスにもかなりの改善が見られるように
なってきた。
【PART4 女たちは素敵なマンスリーデイを得たか】
ファッションの流れ、女性の社会進出によって生理用品は多様性を増した。しかし
タンポンは日本ではあまり人気がないようだ。
現代の生理用品には問題もある。ゴミ問題、身体にあった素材選びの問題、感染症
の病因になる可能性のある経血の対処の問題、消費者の意識をもっと製品に反映させ
るべきという問題である。
小野清美は、母性看護学者。岡山県出身。1980年より千葉県立衛生短期大学で16年間教鞭をとり、1997年より香川医科大学医学部看護学科の教授となる。2000年より、岡山大学医学部保険学科看護学専攻教授。著書に、『自立をねがう性のしつけ』『女のトイレ事件簿』『ナブキン先生の素敵なマンスリー・デイを』など。
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