現在我々が『漢書』を読む際に、まず目にするのが初唐に登場した顔師古校注『漢書』である。しかし、顔師古校注『漢書』が登場した後も、すぐに普及したわけではなく、それ以前の『漢書』と『漢書』注釈書が並行して読まれていた。そして顔師古校注『漢書』とそれ以前の『漢書』とは、体裁も本文も注も異なっていた。つまり、どの『漢書』注釈書を使用したかによって、『漢書』本文の理解に相違が生じ、注を付けられた文章の解釈も変化する可能性が生じるのである。
したがって書き手(または読み手)がどの『漢書』、どの『漢書』注釈書を使用したか、或いは折衷していたのかなど、その受容の実態を明らかにすることは、当時の『漢書』の読み方を理解する上で重要であることは言うまでもなく、『漢書』の注を多く引用している注釈書―『文選』李善注・『後漢書』李賢注・『史記索隠』・『史記正義』などーや、その本文を唐代の人々がどのように読んでいたかを考える上でも重要な問題であるといえよう。
そこで、本書では、初唐における『漢書』注釈受容の実態を解明するために、主に初唐に編纂された注釈書に引用されている『漢書』注釈を検討・考察していく。
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