图书标签: 高野史绪 日本 江户川乱步奖 推理小说 ◆推理◆ 小说
发表于2024-11-22
カラマーゾフの妹 pdf epub mobi txt 电子书 下载 2024
ドストエフスキーが『カラマーゾフの兄弟』の続編を構想していたことは、ドストエフスキー本人の直筆史料や家族らの証言によって確認される歴史的事実である。『兄弟』は幾多の文学者、研究者たちによって「続編を必要としない完璧さ」と称えられるが、果たしてその通りだろうか。ドストエフスキーは作中に、続編で明かされるべき真犯人の手がかりを全て残している。例えば、スメルジャコフはイワンに対して「フョードルを後ろから殴りつけた」と告白しているが、現場に残されたフョードルの遺体は仰向けに倒れ、胸元を血で濡らしていた。それらの矛盾点はドストエフスキーが「ミステリ作家」でなかったが故の単純なミスにすぎないのだろうか。生涯にわたって犯罪や人の死にまつわる現象を研究し続けた研究者であり、『罪と罰』で現代ミステリもかくやの綿密な描写をした文豪であるドストエフスキーが、人生をかけた畢生の大作でそのようなつまらないミスを犯すだろうか? 犯罪心理学が当時より一世紀少々進化した今こそ、我々はドストエフスキーが130年前につきつけた「読者への挑戦状」を受け取るべきではないだろうか。
三兄弟の父親フョードルが撲殺され、長男ドミートリーがシベリア送りとなった「カラマーゾフ事件」から13年。長男ドミートリーはすでに刑地の鉱山事故で死亡し、次男イワンは内務省モスクワ支局の未解決事件課特別捜査官となり、三男アレクセイは修道院を出て故郷で教師となっていた。ドミートリーの死以来精神状態が悪化したイワンは、フランスから来た催眠療法士の治療を受け、ある不可解な記憶を取り戻す。それは、カラマーゾフ家にはもう一人、妹がいたという記憶だった。そのような事実はないはずだ。異母兄スメルジャコフをそそのかして父親を殺させた「真犯人」は自分だという罪悪感に長年苦しめられてきたイワンは、ついにカラマーゾフ家の謎をすべてあばき出す決意を固め、13年ぶりに故郷スコトプリゴニエフスクに帰る。イワンは、ペテルブルクから来た心理学者トロヤノフスキーと協力し合い、「カラマーゾフ事件」の再捜査に着手した。そこで二人が直面したのは、多重人格、サイコパス、人格障害、フェティシズム等々の異常心理の問題だった。
一方、アレクセイはある決意を固めてモスクワに向かう。そこでは事件当時の友人、ニコライ・クラソートキンが秘密の計画を進めていた……
第58回江戸川乱歩賞受賞作品。
高野 史緒
1966年茨城県生まれ。茨城大学卒業。お茶の水女子大学人文科学研究科修士課程修了。1995年第六回日本ファンタジーノベル大賞最終候補作『ムジカ・マキーナ』(新潮社)でデビュー。2012年『カラマーゾフの妹』で第58回江戸川乱歩賞受賞。
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